?.放談 「横井君と藤原君、そして赤峰君のあげな話、こげな話」 第111回
安倍人事、さえわたる!!

赤峰 安倍内閣の組閣と自民党の役員人事が発表されました。一時は、石破前幹事長の去就をめぐっていろいろと取りざたはされましたが、最終的に石破氏も新設の地方創生相に落ちつきました。絶妙な人事だと思います。
ここでは、当ブログの独自の観点から評論を加えてみたいと思います。横井さん、まず、全体的な印象から感想をお願いします。
横井 第一次安倍内閣のときは「お友達内閣」といわれて安倍総理に近い人が役職につきましたが、今回の第二次改造内閣の顔ぶれは、バランスのとれた配置をしています。特筆すべきは無理に敵をつくっていないところでしょう。むしろ取り込むべきところは清濁併せ呑んで登用していますね。寛容の精神に満ち溢れています。しかし、安倍総理の意向に沿いそうにない人、また意向に従わなかった人は当然遠ざけられています。この辺が絶妙なところですね。
藤原 僕もそう思います。名前を挙げませんが、親中派と言われる人にも枠がはめられて、総理の意向を離れての独自の行動はとれないようになっています。この辺の人材の登用、そして活用の方法などまさに絶妙です。大叔父で人事の天才といわれた佐藤栄作氏の手法をどこかで学んだかのようですね。

赤峰 それでは、具体的に見てみましょう。まずは、自民党役員人事から。藤原さん、どう見ますか。
藤原 副総裁の高村氏については留任です。政治の流れから行くと本来はハト派の流れをくむ方なのですが、安倍総理を支え続けていたという点で、当然とも言える人事でしょう。
それに対して、党三役が面白いですね。幹事長に谷垣氏と総務会長に二階氏と、大ベテランを配置しました。これからの党運営にどっしりとした重しを置いたと思います。
また、議員外交としての中国との対話を考えているのかもしれません。お二人とも自民党総裁の意見には必ず従います。
赤峰 政調会長はいかがですか?
藤原 政務調査会長という役職は極めて重いもので、ここを通さないと党としての政策にはならないのです。党の基本方針はここで通ったものが、総務会で了承されて、はじめて日の目を見る。だから、本当は、党としての目玉でもあるわけです。
女性の連続登用ですから、女性を重視しているという宣言でもありますね。しかも、政調会長の稲田氏は安倍総裁の考えをよく理解しています。
赤峰 では、横井さん、内閣で女性が一気に5名になりましたが、どのように見ますか?
横井 女性の力を活用する安倍戦略の一環ですが、いいメンバーを選びましたね。実力のある人ばかりです。
まず、総務相の高市氏は政調会長として立派に仕事をやりとげましたから論功第一ではありますが、なかなかしっかりした考え方でブレない人です。総務大臣には放送事業者の監督権限もあります。反日報道ばかりしている放送局は免許取り消しという事態も考えられますね。
また、山谷氏は国家公安委員長・拉致問題担当相です。拉致問題については、彼女が積極的に取り組んでいた領域ですからまさに適任です。家族会の信頼も厚いし、考えもはっきりしている人です。国家公安委員長としても大変期待できます。
さらに、女性活躍担当・行政改革相の有村氏もしっかりした思想の持ち主です。「国民性を創る礎、領土に関する教科書記述を正常化し、教育を最重点課題にします」、「独立国家の根幹、日本の『尊厳・主権』を守ります」と述べているくらいで、行政改革にも新風を吹き込むと思います。
実は、この三人、安倍総理の思想性に近い人たちなのです。大変に興味深い配置になっていると思います。
経済産業相の小渕氏、法務相の松島氏の起用は、リベラルでも有能な人を活用する安倍総理の度量の大きさと、総理の女性に活躍してもらいたいという強い願望のあらわれが、このような形で実現したのだと思います。
まず、小渕氏はまだ小学生くらいのお子さんを抱えている方ですが、働く女性の先頭に立って日本をリードしていく役目を担うことになりました。しかも、女性の立場から、働く女性のさまざまな問題も解決していく道筋をつけてほしいとの願いがこめられている人事ではないかと考えています。
また、松島氏は元朝日新聞の政治記者出身ではありますが、古巣とは縁が切れているから問題ないと言うことだと思います。政策面では明るい人ですし、女性の人権もしっかりと守ってくれるでしょう。意外にも、犯罪者への厳罰化、監視強化などを強く推進する可能性もありますね。
赤峰 その他、初入閣組みで、これはと思う人事はありますか? 藤原さん。
藤原 農林水産相の西川氏です。マスコミはTPP交渉をまとめた論功行賞だとだけしか見ていないむきがありますが、JA改革の力仕事を期待されているはずです。自民党内であれだけ反対の多かったTPP問題を、物怖じせずにまとめあげました。この手腕でJA改革をやっていただきたいですね。
あとは、竹下元総理の弟さんの竹下亘氏の復興相ですかね、この人事もすごいと思います。力のある人材を、総理は、違うタイプの人でも引き上げました。こういうことは、国益の立場に立たなければなかなかできるものではないと思います。
赤峰 ところで、マスコミでは、大臣待機組みが30人近くいて、そうした人たちの不満もあるかのような言い方をしていましたが、そのへんはどう見たらいいのでしょうか?
藤原 そういう年功序列みたいな古い考えはマスコミも国会議員も捨てていただかなくてはなりませんね。大臣たるもの国益が第一であり、国家国民のために仕事をするわけですから、昔の自民党的な体質の考えは捨て去っていただかなければなりません。古い自民党は、民主党に政権をとられたときに死んだも同然なのですから。
今回大臣になった方の殆どが、率先して政権を支え、国益のために汗を流してきた方々ですから、その手腕を買われたということでしょう。
ですから、入閣適齢期の方も、己の栄達を考える前に、いかに国家国民のために働くべきなのかということを先に考えたほうがいい。そして、そのために働くのが必要だと思います。その先に、「大臣というもっと国家国民のために働く舞台が与えられる」という結果がついてくるのではないでしょうか。
横井 私も全く同感です。今回の人事は、国家のために汗をかいた人、今後の国益のために最も期待される人が登用されるという図式です。その点はきっちりと押さえておく必要があると思います。
この国益のため、国家国民のためにという精神が、高い支持率となって安倍政権を存続させ続けた理由なのです。
安倍政権が短命だといい続けるマスコミや評論家は、安倍政権が長期政権になる理由がここにあるということを、しっかりと認識したほうがいいのではないでしょうか。
赤峰 では、最後に政界のご意見番から、今回の組閣ならびに自民党役員人事の講評をいただきます。
・国家の運営を委ねる内閣や、重要な党役員人事について、派閥の力関係や出世の順番のような見地から見ていく時代は終わろうとしています。
・マスコミや評論家たちはまだ旧来の考え方で内閣人事を見ているようです。
・また、政治の目的を、「だれか特定の人のための利益誘導のため」と思っている人たちも、その考えを改める時が来ているようです。
・簡単にいえば、政治は国家と国民の安全と豊かな生活を保障し、国民が安心して暮らすためにあるものです。
・権勢欲や、支配欲、党利党略、権威主義、排他主義、利益誘導など政治に付きものの言葉は不要の時代が来ています。
・安倍政権には、これらの古い体質からの脱却の姿勢が随所に見られます。
・国民の多くはその変化を敏感に感じ取っているようです。
・高支持率を支えている要因はそこにあるようです。
・マスコミに従事するジャーナリストの皆様は、新しい視点で政治というものを見なければならない時に来ています。
・内閣人事を、面白がったり、批判したり、興味本位で人の去就を報道したりするのではなく、本当に国民を幸せに導くことのできる人物なのか否かを、真剣に検証する姿勢が求められています。
・ジャーナリストの見識そのものが問われ、ジャーナリストの真価が問われる時代でもあるということです。
★お昼前に、朝日新聞関連の速報を掲載する予定です。
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