?.放談 「横井君と藤原君、そして赤峰君のあげな話、こげな話」 第126回
今後の慰安婦問題への対応――諸悪の根源としての朝日新聞(11)

(「露骨なまでの親中・親韓【2000年以降】――諸悪の根源としての朝日新聞(10)」のつづき)
?―4/4 左翼文化人の跳梁跋扈=朝日新聞が左翼文化人を育成した
横井 朝日新聞に依拠して朝日新聞のために論陣を張る人もおります。かれらのことを、朝日新聞は「識者」と呼んでいます。したがって、かれらが何を言っているのかを観察すれば、逆に、朝日新聞の本音を透かして見ることになると思います。丁度いい機会ですから、ここで検証してみましょう。
藤原 韓国では、朝日新聞を応援している人が「日本の良心」といわれているようですね。でも、かれらの主張が「果たして日本の良心なのか」ということを含めて考えてみたほうがいいとも思います。とくに、かれらの主張では最近では「慰安婦問題の本質は、人間の尊厳の剥奪」であるというような論理にすり替え始めています。
赤峰 ちょうど、朝日新聞の応援団が集まった会合がありましたので、まずは記事を見てみましょう。
「朝日バッシング」に声あげる〜緊急リレートーク「もの言えぬ社会をつくるな」
9月16日、超党派の国会議員が呼びかけた緊急リレートーク「もの言えぬ社会をつくるな」は、参議院会館で開かれ各界で活躍する識者15人が登壇した。焦点は「朝日新聞バッシング」問題。「売国奴・国賊という言葉が復活し、週刊誌は儲かる嫌韓路線に転換した。戦前と同じ状況」(篠田博之)、「戦争ファシズムはすぐ来るのではなく初期は反対派の排除から始まる。いまはその段階」(五野井郁夫)、「誤報はどの社もある。朝日叩きは自分に跳ね返る。全メディアが萎縮し権力が暴走することが心配」(森達也)。急速な右傾化への危機感が会場を包んだ。そして異口同音に強調されたのは「いまは朝日を応援することが大事」ということだった。
藤原 「もの言えぬ社会をつくるな」という表現は朝日新聞的文化人のいつもの詭弁です。でも、朝日新聞こそが「もの言えぬ社会」をつくった張本人のはずですが・・・。
横井 その通りだと思います。日本人は「サイレント・マジョリティ」です。健全な思想を持っている人ほど発言はしない。朝日新聞らによって「言葉狩り」されたからです。健全な発言をすれば「保守反動」、「ファシスト」などと罵られたからです。朝日新聞の報道に善良なる人々は沈黙せざるを得なかったのです。
藤原 それが、急に風向きが悪くなった途端に、朝日新聞はまるで自分が被害者であるかのように振舞う。精神性としてはあまりに低いものを感じますね。
赤峰 この会合で発言した人たちの名前が公表されていますので、当ブログでも明らかにして見たいと思います。リレートークに参加した15名です。敬称を略します。
渡辺美奈:女たちの戦争と平和資料館〔WAM〕事務局長。松井やよりの政治運動を継承者、2014年、国連自由権規約委員会が日本の審査を実施するため、スイス・ジュネーブで従軍慰安婦問題で日本に対する糾弾を行うように活動した
北原みのり:漫画家。アダルトグッズショップ『ラブピースクラブ』の運営責任者。2011年 (平成23年)、靖国神社にて全裸パフォーマンスを行う
黒澤いつき:明日の自由を守る若手弁護士の会【※1】共同代表、元弁護士
【※1】明日の自由を守る若手弁護士の会:呼びかけ人代表 神保大地(62期) 同 黒澤いつき(元弁護士、62期)他24名、「戦力の放棄をやめ、強大な権限をもつ『国防軍』の創設を宣言し、他国の戦争に参加できる」憲法改悪に反対すると主張
伊藤和子:弁護士。国境を越えて世界の人権問題に取り組む日本発の国際人権NGO・ヒューマンライツ・ナウ事務局長
永田浩三:社会学者、ジャーナリストで武蔵大学社会学部教授。元NHK.、2001年、『ETV2001』のシリーズ「戦争をどう裁くか」のNHK側の統括プロデューサー
前田朗:法学者。専攻は刑事人権論、戦争犯罪論。東京造形大学教授。日本民主法律家協会理事、在日朝鮮人人権セミナー事務局長
篠田博之:ジャーナリスト。月刊「創」編集長
新崎盛吾:新聞労連中央執行委員長(共同通信労組)
内田浩:出版労連書記次長
清水雅彦:日本体育大学教授。憲法学。著書は『平和への権利を世界に』『クローズアップ憲法』
中野晃一:上智大学教授。立憲デモクラシーの会呼びかけ人
森達也:ドキュメンタリー映画監督、テレビ・ドキュメンタリー・ディレクター、ノンフィクション作家。明治大学特任教授
海渡雄一:妻は福島瑞穂。弁護士。日弁連秘密保全法制対策本部副本部長、監獄人権センター事務局長、公害対策環境保全委員会委員。脱原発弁護団全国連絡会共同代表、脱原発法制定全国ネットワーク事務局長。『グリーンピース・ジャパン』元理事長。
五野井郁夫:高千穂大学経営学部准教授。著書『「デモ」とは何か――変貌する直接民主主義』
佐高信:東北公益文科大学客員教授。週刊金曜日編集委員。ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク共同代表
藤原 こういう場所に顔を出す人の顔ぶれもだんだん固定化されてきているようですね。ここにも、「女たちの戦争と平和資料館」のメンバー、永田浩三氏、海渡雄一氏などの慰安婦問題で何かと物議を醸した人たちが出てきています。
なかでも、渡辺美奈氏の発言は注意が必要です。
「世界の世論をつくったのは吉田証言ではなく1991年のキムハクスンさんだったこと、2007年の狭義の強制を否定した安倍発言が現在の国際非難の原因をつくったことなどを指摘し、朝日バッシングの虚偽性を鋭く批判した」
論理のすり替えをはっきりとはじめてます。
赤峰 それでは、渡辺発言の虚偽を明らかにするために、1991年の金学順(キムハクスン)証言を取り上げてみましょう。朝日新聞での植村隆記者による記事からです。(1991年8月11日掲載)
日中戦争や第二次大戦の際、「女子挺(てい)身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた「朝鮮人従軍慰安婦」のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかり、「韓国挺身隊問題対策協議会」(尹貞玉・共同代表、十六団体約三十万人)が聞き取り作業を始めた。(中略)尹代表らによると、この女性は六十八歳で、ソウル市内に一人で住んでいる。(中略)女性の話によると、中国東北部で生まれ、十七歳の時、だまされて慰安婦にされた。ニ、三百人の部隊がいる中国南部の慰安所に連れて行かれた。慰安所は民家を使っていた。五人の朝鮮人女性がおり、一人に一室が与えられた。女性は「春子」(仮名)と日本名を付けられた。一番年上の女性が日本語を話し、将校の相手をしていた。残りの四人が一般の兵士ニ、三百人を受け持ち、毎日三、四人の相手をさせられたという。「監禁されて、逃げ出したいという思いしかなかった。相手が来ないように思いつづけた」という。また週に一回は軍医の検診があった。数ヶ月働かされたが、逃げることができ、戦後になってソウルへ戻った。結婚したが夫や子供も亡くなり、現在は生活保護を受けながら、暮らしている。
これについて、金学順氏本人が記者会見をした際には、次のように語っています。
生活が苦しくなった母親によって14歳の時に平壌のあるキーセン検番(日本でいう置屋)に売られていった。三年間の検番生活を終えた金さんが初めての就職だと思って、検番の義父に連れていかれた所が、華北の日本軍300名余りがいる部隊の前だった。
なお、この証言を検証した戦後史が専門で、河野談話の検証チームのメンバーである秦郁彦氏は、自身の著作である『慰安婦と戦場の性』(新潮選書、1999年)で、金学順証言を「彼女の場合も典型的な身売りケースだったと思われる」としています。つまり、強制性はなかったという意味です。
藤原 それに加えて秦氏の前掲書の中で、福島瑞氏穂とともに従軍慰安婦に関する最初の対日補償請求運動を展開した弁護士の高木健一氏との対談部分が注目すべきですね。
秦氏は高木氏に「もう少し説得力のある慰安婦はいないのか」と聞くと、高木氏は「実は私もそう思って韓国へ探しに行ってきた。似たりよったりなので失望したことがある」というエピソードを紹介しています。
横井 ということは、女たちの戦争と平和資料館の渡辺美奈氏の発言である、「世界の世論をつくったのはキムハクスンさん」という主張も成り立たなくなります。彼女は、朝日新聞が記事取消に追い込まれた最大の原因である「河野談話の検証」すら読んでいないでしょう。
もはや、かれらにとって、最後の砦になるのは「人道問題」にして言い逃れることしかないでしょう。
赤峰 そういう背景があるからでしょうか、韓国政府も市民団体を使って、「河野談話の作成過程で日本政府が実施した元慰安婦の女性に対する聞き取り調査」の映像を公開して、「人道問題」にすり替えをはかっています。韓国政府の「証拠」である映像を流しはじめました。なお、この動画に、福島瑞穂氏が映っています。

藤原 『ローマ人の物語』で有名な塩野七生氏が慰安婦問題について「繰り返せば自ら信じるようになる」という話をしていまして、朝鮮日報の記者も妙に納得している記事がありますね。
元慰安婦の証言について「人間は恥ずかしかったり、悪いことをしたと感じたりした場合、強制的に仕方なくやったと主張する傾向がある」「自ら繰り返し語っているうちに、自ら信じるようになる」と主張した。また、「(元慰安婦に)繰り返し質問しても、それ以上のことを言わず、泣いて絶叫し、バカにするなと腹を立てて終わりにしてしまう可能性が高い」とも書いている。
横井 今後の慰安婦問題の争点は、韓国及び反日勢力にとっては「人道に対する罪」と主張して、朝日新聞の捏造をすりかえていくのでしょう。韓国の朴槿恵(パククネ)大統領も9月24日の国連総会演説【※1】で、「北朝鮮の核や人権、慰安婦被害者問題を言及して、これらの問題を解決するための国際社会の関心と支持を促す」としていますので、注意しなければならないと思います。また、反日勢力の主張も、韓国と全く同じものだということも再確認する必要があります。
【※1】韓国の朴槿恵大統領が24日、アメリカ・ニューヨークの国連総会で一般討論演説を行い、いわゆる従軍慰安婦問題を念頭に置いたとみられる発言をした。しかし日本を名指しせず、抑制した内容となった。日テレNEWS24 2014年9月25日 3:05
それでは、人道問題にすりかえられている慰安婦問題にどう対処していくかを考えてみたいと思います。方策は二つあると思います。第一は、慰安婦問題が捏造されたということを徹底的に広報すること。第二が、そのような捏造された慰安婦問題であっても日本は人道上の配慮から誠意を持って慰安婦への謝罪と賠償を行ったのだということを強くアピールしていかねばならないのだと思います。
藤原 第一点目については、中央大学の吉見教授が次世代の党の桜内文城代議士に対して行った名誉毀損訴訟での、桜内代議士の反論が最も効果的でしょうね。いまや、訴えた側の吉見氏の方が、桜内氏の反論に対抗できなくなっています。(「桜内名誉毀損訴訟の本質−2」ご参照 )
ここでは、吉見氏の捏造事実が、朝日新聞の捏造とともに暴かれ、かつ、「慰安婦=性奴隷」という虚偽を世界にばら撒いた吉見氏が断罪されようとしています。また、この裁判の過程で、吉見氏や朝日新聞に加担するメンバーも次々に明るみに出ていますので、反日組織の実態と人物も明らかにされようとしています。
赤峰 第二点目については、河野談話の検証の際に次のことが発表されました。「検証結果の全文」【※1】の20Pの下に「9 韓国における『基金』事業の終了と成果」として次のような記述があります。
【※1】検証結果の全文は「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯 〜河野談話作成からアジア女性基金まで〜 」に掲載。
「韓国における事業としては,事業終了までに,元慰安婦合計 61 名に対し,民間による寄付を原資とする『償い金』200万円を支給し,政府拠出金を原資とする医療・福祉支援事業300万円を実施(一人当たり計500万円)するとともに,これらを受け取ったすべての元慰安婦に対し,当時の総理の署名入りの『お詫びの手紙』をお渡しした。」
これは、フィリピン,インドネシアやオランダの慰安婦にも同様の措置をとっています。
横井 これらの措置では、たとえば韓国の場合、慰安婦かどうかもわからなかった人に、韓国政府から「とにかく慰安婦だったことにしてくれ」と泣きつかれて認めてしまって『償い金』を出したといわれています。しかし、このようなことは、国際社会は一切知らずに、日本を批判し続けているわけで、これを強くアピールする必要があります。つまり、日本は慰安婦問題に関して、「世界に先駆けて解決をしようとした」と主張せねばならないのです。
そして同時に、韓国の嘘をも論証していかなくてはなりません。一度、汚名を着せられた問題ですからハードルは高いですが、発言しなければならないと思います。ここは、外務省の踏ん張りどころだと思います。
赤峰 では、ここで、識者のご意見を伺います。
・朝日新聞に毎週掲載される「週刊文春」「週刊新潮」の広告記事を見た読者が、朝日離れを始めていることは周知のとおりです。
・捏造記事発覚以来、購読停止の申し出は、日を追うごとに増加しているようです。
・同時に、朝日新聞のシンパと言われていた、いわゆる知識人、文化人などの朝日離れが加速しています。
・池上彰氏も、コラムへの執筆はやめるつもりでいるようです。
・「朝日ブランドが知識人のステータス」であった時代は、すでに終わっているのです。
・教組がいなくなった宗教団体によく似ています。信者はいきなり雲散霧消するのです。
・この現象は、国会議員などにも及んでいます。
・今後の野党の動きだけではなく、自民党内の親中、親韓議員にも注目していく必要があるようです。
つづく
当ブログは、?.赤峰和の時事解説、?.時事放談(鼎談)、 ?.日本政治精神史、?.国際政治解説、?.提言、?.平成ネット塾、の六つで構成されています。時宜に応じて、テーマごとに分類して解説を加えてまいります。
読者へのお願い:当ブログでは、以下の体験のある方を募っています。
1.学校の修学旅行や職場の旅行、個人旅行などで韓国に行き、慰安婦像の前で謝罪や土下座をさせられたなど、屈辱的な体験をされた方。
2.韓国企業との取引や、韓国との文化交流などの中で、慰安婦がらみの屈辱を受けたり、経済的な損失を被った経験のある方。
3.そのほか、思わぬところで、慰安婦がらみで不快な体験をされた方。(国内、海外問わず)
このような体験をされた方から詳しいお話をお聴きしたいと思います。お心当たりのある方は下記のメールアドレスにご一報ください。
★当ブログに掲載するものではありません。
なお、当方のアドレスは akaminekazu2014@gmail.com です。